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なかなか治らない足底腱膜炎は、モモ裏やふくらはぎの固さが原因かも!?オススメの体操をお伝えします!

足底腱膜炎はインソールを入れることや、足裏のストレッチを行うことで、痛みがでないようにうまく付き合っていくようにすることが多い病気です。
しかし、こうした対処をしても痛みがなかなか緩和されない場合は、太もも裏やふくらはぎの筋肉の固さが原因となっている可能性があります。
今回は「なぜ太もも裏や、ふくらはぎをほぐすと改善が期待できるのか?」その理由と、自宅でできるほぐし方をお伝えします。

歩くと痛い足裏。その原因は意外なところに?

足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは?

足底腱膜炎(そくていけんまくえん)とは?

足の裏には、足底腱膜という膜のような組織があります。
筋肉のように柔軟ではなく、非常に丈夫な構造になっています。
足首にあるアキレス腱や、膝にある膝蓋腱(しつがいけん)といった腱と名前がつく組織の仲間です。
この腱という組織は、筋肉が伸び縮みした力を上手に関節へ伝える役割を担いますが、足底腱膜は少し役割が異なります。
大きな役割は、次の2つです。

  • 足のアーチをサポートする
  • 地面からの衝撃を吸収する

足底腱膜は踵(かかと)から足の指にくっつき、足のアーチを作ることで体重を分散し、足にかかる負担を分散する役割を担っています。
ゆっくりと歩いているだけでも、足には体重の1.2倍もの負担がかかります。
足の面積で体重の負担を分散しようとすると、骨や筋肉だけではすぐに疲れてしまいます。
このため足底腱膜がショックアブソーバーのような衝撃吸収としての働きをすることで、負担を少なくすることに貢献しているのです。
足底腱膜に負担をかけることや、何らかの原因で固くなってしまうと、踵の骨と足底腱膜をつなぐ場所に炎症が起きます。
それが足底腱膜炎、つまり痛みの原因となってしまうのです。
足底腱膜炎は足裏の痛みが一番の特徴ですが、ほかにも次のような症状があります。

  • 朝1歩目の歩きだしが痛い
  • 足裏の踵近くを押すと痛い
  • ●長く歩いたり走ると足裏が痛い

なぜ、朝の歩きだしだけ痛いのでしょうか?
足底腱膜は固い組織なので、タオルを両端から思い切り引っ張ったときのように、パンッと張ることはできますが、それ以上伸びることはできません。
日中は体重が加わることで引っ張る力が生じています。
また靴の中の高温多湿、皮膚温の向上に伴い足底腱膜はやや伸びやすくなっています。
しかし睡眠中は体重がかからないため、足底腱膜は固くなります。
寝起きの固くなっている状態のときに体重をかけると、踵の骨をグッと引っ張る力が加わるので痛みが生じます。
朝の歩きだしで痛みが生じる場合は、体重をかける前に足底腱膜を指などでほぐすことで、痛みが軽くなることがあります。

なぜ太もも裏とふくらはぎをほぐす?

なぜ太もも裏とふくらはぎをほぐす?

ではなぜ太もも裏やふくらはぎをほぐすと、足底腱膜炎の痛みが和らぐのでしょうか。
筋肉は関節をまたぐように両端が骨につくことで、関節を動かします。
人間の骨は人によって差がありますがおよそ200個程度、筋肉も大小合わせて600個程度あるといわれています。
少ない骨に対して筋肉が沢山つくので、別の筋肉と端が重なっていることや、一緒になっている場所がたくさんにあります。
このため1つの筋肉が固くなると、隣の筋肉にもその固さが伝わるという連鎖を生み出してしまいます。
また、身体には筋膜(きんまく)という全身を包む組織が存在しています。
全身を包むタイツをイメージしていただくとわかりやすいかと思います。
ではこの機会に、実際に筋膜のつながりを体感してみましょう。

立った状態で前屈する動作を例に挙げてみます。
何も意識せず前屈するのと、おでこにシワを寄せるようにグッと眉を持ち上げたときを比較すると、不思議なことにおでこにシワを寄せたときのほうが、前屈が行きやすくなることが体感できます。
これは、おでこにシワを寄せることで、おでこから背中、足までつながる筋膜が緩まり、前屈が行きやすくなったと考えられています。
このように些細な変化でも、全身に大きな影響を生み出しているのです。

足底腱膜炎にも同じことがいえますが、これに加えて筋肉同士のつながりが影響しています。
ふくらはぎにある腓腹筋(ひふくきん)、ヒラメ筋という筋肉がアキレス腱を介して足底腱膜に、太もも裏にあるハムストリングスが腓腹筋にくっつきます。
このためハムストリングスや腓腹筋が固くなることで、足底腱膜を引っ張る力が強くなり、痛みを引き起こすことがあるのです。
足裏の体操をすると一時的にはよくなりますが、またぶり返してしまう場合はふくらはぎや太もも裏をほぐすことで痛みの改善が期待できるのです。

自宅でできる簡単なほぐし方を紹介

自宅でできる簡単なほぐし方を紹介

自宅でも簡単にできる方法をご紹介します。
ほぐすときのポイントは以下の2つです。

  1. 1.痛気持ちいい程度で行う
  2. 2.揉み返しがきた場合は、押す強さやほぐす頻度を落とす

ほぐすときに痛みを我慢しながら行うと、ほぐしたい筋肉をさらに固くしてしまいます。
痛みを我慢しても早く良くなるわけではありません。
ちょっと痛気持ちいい程度が適しているといえます。
固さが強い場合には翌日にだるさや痛みとして残る可能性がありますので、痛みを我慢してはいけません。
一概にこのくらい強さでほぐせばいいという目安はないので、実際にやってみて翌日に症状が残らない範囲で行うことをオススメします。
では、実際に太もも裏とふくらはぎをほぐしていきましょう。

●太もも裏のほぐし方

太もも裏のほぐし方は、テニスボールを使う方法がオススメです。

  1. 1)椅子に深く座ります。
  2. 2)膝の裏や太ももの上にテニスボールを当て、ゆっくりと体重をかけます。
  3. 3)押して痛いところを探し、見つかったら圧をかけたまま膝をぶらぶら揺らします。
  4. 4)押したときの痛みがなじんできたら、場所を変えて同様の動きを行います。

●ふくらはぎのほぐし方

ふくらはぎをほぐす方法は、膝を使う方法と手で圧迫する2通りあります。
やりやすい方法で行ってみてください。

〇膝を使う方法

  1. 1)椅子に浅く座り、ほぐしたい足が上になるように足を組みます。
    このとき、ふくらはぎを膝で圧迫するように組みます。
  2. 2)ふくらはぎを膝で圧迫し、痛みのある場所を探します。
  3. 3)押して痛みのある場所が見つかったら、圧迫を加えたまま足首を上下に動かします。
  4. 4)押したときの痛みがなじんできたら、場所を変えて同様の動きを行います。

〇手で圧迫する方法

  1. 1)椅子に浅く座り、膝は軽く伸ばしておきます。
  2. 2)ふくらはぎを両手の親指で圧迫し、痛みのある場所を探します。
  3. 3)押して痛みのある場所が見つかったら、圧迫を加えたまま足首を上下に動かします。
  4. 4)押したときの痛みがなじんできたら、場所を変えて同様の動きを行います。

これらの体操は、どこでも簡単にできるので試してみてください。
歩くときに足底腱膜に負担がかかるのと、姿勢を保つのにハムストリングスや腓腹筋、ヒラメ筋が働くので、固くなりやすい場所です。
このため、気がついたときに少ない回数でも良いのでこの体操を行うことで、必要以上に固くなることを予防する効果が期待できます。
日常生活の中に取り入れやすいよう、負担にならない範囲で始めてみてください。

超音波治療との組み合わせも効果的!

足底腱膜炎の治療は、自宅では限界があります。
整形外科で提供できる治療法として、超音波治療というものがあります。
これは、傷ついた組織を修復することに長けており、痛みが強い場合にも負担を少なく治療が行えます。
メリットとしては超音波により深い組織にも振動を加えることができるので、外からは触れられない場所でも治療が可能です。
デメリットとしては、がんや心不全などの重篤な心疾患を抱えている方には使えない場合があります。
超音波治療の特徴と効果については、OGメディックで詳細に述べられていますので、リンクをご参照ください。

  • 執筆者

    菊池 隼人

  • 理学療法士として、整形外科に勤務する傍ら、執筆活動をしています。
    一般的な整形分野から、栄養指導、スポーツ競技毎の怪我の特性や、障害予防、 自宅でできる簡単なエクササイズの方法などの記事を書くのが得意です。
    仕事柄、介護部門との関連も多く、介護の方法を自分が指導することもあります。
    保有資格等:理学療法士、福祉住環境コーディネーター2級

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