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その肩の痛み、普段の姿勢や肩甲骨の動きが原因かも!?負担のかからない体の動かし方、お伝えします!

肩の痛みの原因は多岐にわたりますが、普段の姿勢が悪いこと、肩甲骨や肩まわりの筋肉の柔軟性が低下していることが影響し、肩の痛みにつながることがあります。
今回は簡単な姿勢と可動性のチェック方法と、今痛みがある方ない方両方にオススメな体操と姿勢の整え方をお教えします。

普段の姿勢とても大事です。意識しましょう

その痛み、実は姿勢が影響しているかも?

その痛み、実は姿勢が影響しているかも?

肩を動かすのに、なぜ姿勢が影響するの?と思われる方も多いと思います。
まずは、姿勢の違いによる肩の可動域と動かしやすさの変化を体感してみましょう。
正面からバンザイをしていきますが、3つのパターンを試してみてください。

  • 〇何も意識せず正面からバンザイしたとき
  • 〇猫背にして、バンザイしたとき
  • 〇背筋を伸ばしてバンザイしたとき

この3つを試したときに、多くの方は猫背のときバンザイがやりにくくなったはずです。
逆に背筋を伸ばすとスムーズに肩が動くのを感じられたと思います。
このように、姿勢と肩の動きはお互いに影響しあっています。
たとえば肩に痛みがあったとしても、実際には姿勢の悪さ、肩甲骨や肩まわりの筋肉がしっかり動かないことが影響して、痛みがでていることがあります。
まったく痛みなどがない方でも、悪姿勢や正しく筋肉を使わないことで、肩に負担をかけていることもあります。
痛みで困っている方も、そうでない方にも姿勢を整えることが重要となります。

ここからは、実際に姿勢を細かく確認していきましょう。
一番大切なのは、普段の姿勢を確認することです。
「姿勢を確認しよう!」と思ったときに、なるべく良い姿勢をとって良く見せたくなるのが人の性です。
しかし、整えてしまうと普段の姿勢ではなくなってしまいます。
このため、鏡の前に立ち、目を閉じてその場で足踏みを5~10回行ってから目を開けて確認してください。
今回は、3つのポイントを確認していきましょう。

●頭と肩の位置

頭と肩の位置

頭と肩の位置は、横から自分の姿を確認します。
確認したいポイントは、耳たぶと肩の一番外側の位置関係です。
正しい姿勢は、耳たぶと肩の一番外側を結んだ線が、床に一直線になっています。
反対に、耳たぶが肩よりも前に出ている場合、いわゆる猫背の姿勢といえます。

猫背の姿勢の場合でも、胸を張って正しい姿勢を取ったときに耳たぶが肩の上に戻ってくる場合には、肩甲骨や背骨の動きが悪いために、頭の位置が前に出てしまっていることが考えられます。
このため、首まわりの運動を一生懸命行っても、その下にある肩甲骨の動きが改善されないと元通りの姿勢になってしまいます。
このため、姿勢を良くして頭の位置が肩の上に戻ってくる場合には、肩甲骨や背骨の体操を行うことで姿勢の改善が期待できます。
このため、肩甲骨まわりや背骨の体操がオススメです。

●首の筋肉のハリ

正常な状態では、首まわりは凹凸がなくきれいな円柱状になっていることが理想です。
しかし、耳の後ろから鎖骨の前を結ぶラインに、筋肉がはっきりと浮き出ている人は注意が必要です。
この筋肉は胸鎖乳突筋(きょうさにゅうとつきん)と呼ばれ、主に首の運動を担います。
胸鎖乳突筋がはっきりと浮きでている方は、普段の動作や姿勢を保つときに、首まわりの筋肉を知らないうちにたくさん使っていることが予想されます。
逆にいうと、本来使いたい肩甲骨まわりや肩の筋肉をうまく使えていない可能性があります。
このため、肩甲骨まわりや肩まわりの筋肉を動かす体操がオススメです。

●首から肩のラインの左右差

首から肩のラインの左右差

鏡を正面から見て、首から肩のラインに左右差があるかを比較します。
首から肩のラインは、筋肉のハリによって緩やかな山なりの形をしています。
このとき、利き手の反対側とくらべて山の形がどうなっているかを確認します。
注意したいのは、明らかに左右の肩のラインに左右差がある場合です。
首から肩のラインは、僧帽筋(そうぼうきん)という筋肉が構成しています。
利き手側の肩のラインが、ラクダのコブのように膨らんでいる場合、僧帽筋が固くなっている可能性があります。
このため、肩のラインに左右差がある場合には、僧帽筋をはじめとする肩甲骨まわりの筋肉を動かし、柔軟性を高めるような体操がオススメです。

簡単にできる。肩の可動域を確認しましょう

肩の関節は球関節と呼ばれ、ゴルフのティーとその上に乗ったボールの形に似ています。
腕の骨がゴルフボールで、肩甲骨がその下にあるティーにあたります。
ゴルフボールをのせるときに、少しでもティーが斜めに傾いていると、ゴルフボールが落ちてしまいます。
肩の関節も同じで、関節自体の構造は非常に不安定といえます。
そのため、この不安定性を補うように沢山の筋肉が働くことで、安定性を得ています。
そのため、筋肉を沢山使うことや炎症が起きて筋肉が固くなると、筋肉がうまく使えなくなるので関節が不安定になります。
不安定な状態になると関節が過度に動きすぎてしまうために、痛みを引き起こすことや肩の動きに制限をきたすのです。
そこで今回は、肩関節の可動域を自分で確認するための4つの方法をお伝えします。

●肩内側曲げ

この動きでは、肩甲骨まわりと肩後ろの筋肉の柔軟性を確認します。

  1. 1)あおむけに寝ます。
  2. 2)動きをチェックする側の腕を90°曲げて、反対の肩側の床に触れるように曲げていきます。
    このとき肘が曲がっていても構いません。
  3. 3)耳の近くに手をつき、手のひら全体を床につけるようにします。

正常では、反対側に回した手のひら全体が床につきます。
しかし、手のひら全体が床につかない場合や、そもそも床に触れない場合には、肩甲骨まわりと肩の後ろが固くなっていることが考えられるので、肩甲骨まわりを動かす体操と肩の後ろをほぐす体操がオススメです。

●バンザイ

この動きでは、肩甲骨まわりと脇の筋肉の柔軟性を確認します。

  1. 1)あおむけに寝ます。
  2. 2)手のひらを天井に向けるように、いけるところまでバンザイしていきます。
    このとき、左右で手の上がり具合や肘と床の距離を比較していきます。

正常では、肘が床にべったりつきます。
しかし、肘が床から浮いてしまったり、バンザイが途中で止まってしまう場合には、肩甲骨まわりと、脇の筋肉が固くなっていることが考えられるので、肩甲骨まわりと脇をほぐす体操がオススメです。

●合掌バンザイ

この動きでは、肩甲骨まわりと脇、背中の筋肉の柔軟性を確認します。

  1. 1)あおむけに寝ます。
  2. 2)顔の前で合掌し、手はその位置のままで両肘をつけます。
  3. 3)手や肘はつけたまま頭のほうへ手を持ち上げていき、どこまで上げられるかを確認します。

正常では、手と肘をつけたままの状態で、肘が鼻先を超える程度上げられます。
肘が離れてしまう場合や、そもそも肘がつけられない場合は、肩甲骨まわりや脇の筋肉が固くなっていることが考えられます。
このため、肩甲骨まわりと脇、背中をほぐす体操がオススメです。

●胸ひらき

この動きでは、肩甲骨や胸の筋肉の柔軟性を確認します。

  1. 1)利き手を上にして、横向きに寝ます。
    このとき、両膝は重ねて軽く曲げて安定させます。
  2. 2)上にした手の肘を曲げて手を頭の後ろに回し、肘を後ろに回すように胸をひらきます。
    このとき、重ねた膝が浮かないようにするのがポイントです。

正常では、ねじった側の肩甲骨から肘が床にべったりとつきます。
肩甲骨や肘が浮いてしまう場合には、肩甲骨の動きや胸の前が固くなっていることが考えられます。
このため、肩甲骨まわりと胸まわりをほぐす体操がオススメです。

肩甲骨まわりと、肩まわりのストレッチを実践しましょう

実際に肩甲骨まわりと肩まわりのストレッチをやってみましょう。
先述した固さのチェックで、柔軟性が不足している場所から取り組んでください。
まずは、肩甲骨まわりからです。

●四つばい犬猫体操

この体操の目的は、肩甲骨まわりと背骨の柔軟性を獲得することです。
背骨と肩甲骨の動きは一心同体なので、まずは背骨もあわせて動かしていきましょう。

  1. 1)四つばいになります。
  2. 2)頭を下にさげつつ、背中を天井に突き上げるようにして背中を丸くし、3秒止めます。
    このとき、肩甲骨を外側に大きくひらくイメージで行うと効果的です。
  3. 3)今度はおへそを床につけるように、背中を反らせていき、3秒止めます。
    このとき、肩甲骨を内側に大きく寄せるイメージで行うと効果的です。
  4. 4)その位置で3秒ほど止め、2)〜3)の流れを10回程度繰り返します。

この運動を行うことで、肩甲骨と背骨を連動して動かすことができ、肩甲骨まわりや背骨を動かす筋肉を柔らかくすることができます。

●肘ぐるぐるまわし体操

この体操は背骨の動きは少ないですが、犬猫体操より肩甲骨を大きく動かすことができます。
肩甲骨まわりが固い方や、肩のラインの左右差が大きかった方は、特にオススメです。

  1. 1)両肘を曲げ、それぞれの肩を指で掴むようにして肘を曲げます。
  2. 2)肘で円を描くように、後ろから前へとゆっくり大きく回していきます。
    このとき、肘先にはペンライトがついていて、色んな方向を照らすイメージで動かすと、肩甲骨がよく動いてくれます。
  3. 3)前回しをゆっくり10回程度行ったら、今度は後ろ回しを10回程度行います。

肩甲骨まわりの筋肉が固い場合、動かすときにゴリゴリと音がなることがあります。
このとき痛みが伴う場合には体操を中止して構いません。
繰り返しているうちにだんだんゴリゴリが少なくなっていくことがほとんどなので、無理せず体操を行いましょう。

これらの体操を行うことで、肩甲骨まわりや背骨の柔軟性を引き出すことができます。
普段肩甲骨を動かしていない方は、ムリをして動かすと痛みがでることがあります。
このため、必ず痛みのない範囲で、少しずつ動かしていくことをオススメします。
続いて、肩まわりの体操をお伝えします。

●脇伸ばし体操

この体操は、肩まわりの中でも脇に特化して柔軟性を高めることができます。

  1. 1)椅子に浅く座ります。
  2. 2)伸ばしたい側の手をバンザイし、その肘を曲げて反対側の肩甲骨あたりを触ります。
    このとき、いけるところまで腕をバンザイしておくことがポイントです。
  3. 3)反対の手をバンザイしていき、曲げた側の肘を手で掴みます。
  4. 4)手の位置はそのままで、バンザイしている側の脇を伸ばすイメージで、身体を横に倒していき、伸びたところで20秒止めます。
    脇がしっかり伸びていることを感じながら、ゆっくり伸ばしていきましょう。
  5. 5)3)の姿勢にもどり、ストレッチを2~3セット繰り返します。

この体操を行うことで、脇の柔軟性が高まり、肩の動きが良くなることが期待できます。

●四つばい胸ひらき体操

この体操は、普段猫背になっていて胸の筋肉が固くなっている方にオススメです。

  1. 1)四つばいになります。
  2. 2)伸ばしたい側の肘を曲げ、頭の後ろに手をのせます。
  3. 3)手の位置はそのまま、肘先を天井に向けるようにして身体をひねり3秒止めます。
    このとき、胸をしっかり開くようにイメージすることがポイントです。
  4. 4)2)の姿勢にもどり、3)~4)を繰り返します。
    3秒のストレッチを一度に10~20セット行うことがオススメです。

●テニスボール肩後ろ圧迫体操

この体操は、肩の後ろの筋肉の柔軟性を高めることができます。
肩後ろの筋肉は単独でストレッチすることが難しいので、テニスボールなどの物品を使ってほぐす方法がオススメです。
もしテニスボールがない場合は、台の角や壁の角等を活用しても構いません。
肩の後ろは固くなっている場合が多いので、圧迫をかけたときに痛気持ちいい範囲で行ってください。

  1. 1)あおむけに寝ます。
  2. 2)脇の付け根あたりにテニスボールをはさみ、圧迫をかけて痛みのあるポイントを探します。
  3. 3)痛みがある場所を見つけたら、痛気持ちいい程度の圧をかけながらバンザイを繰り返します。
    このとき、できるだけ力を抜いて動かすことがポイントです。
  4. 4)だんだん押している場所の痛みが薄れてきたら、場所を変えて2)~3)の動作を繰り返します。

これらの体操を行うことで、肩まわりや肩甲骨まわりの可動域を引き出すことができます。
しかし、肩関節の構造は非常に複雑で、固さが強い方はこれらの体操のみでは不十分なこともあります。
また痛みや可動域の制限が強い場合には、これらの体操が難しい場合もありますので、無理のない範囲で取り組んでみてください。

体操以外に普段の姿勢を整えるオススメの方法として、椅子の背もたれに丸めたバスタオルを入れる方法があります。
デスクワーク等椅子に長時間座る場合は、どうしても猫背になりやすく肩甲骨まわりや背骨の筋肉が自然に固くなってしまいます。
そのため姿勢を整え、こうした筋肉が固くなってしまうのを予防する必要があります。
ポイントは椅子に深く座り、一度お辞儀をしてからバスタオルを入れることです。
こうすることで、お尻がずるっと前に滑ることを防げます。
悪い姿勢の蓄積が身体の固さをつくっていると言っても過言ではありません。
この機会に、姿勢もあわせて見直してみてはいかがでしょうか。

痛みが続く場合は、早めに医療機関へ

肩の痛みは動きが複雑な分、痛みが非常にでやすい場所です。
肩の痛みで注意したいのが、安静にしていてもズキズキと痛みがある場合や、特定の動きをしたときに痛みがある場合です。
こうした状態のときには、肩の中で炎症が起きていることが想定されます。
いわゆる筋肉痛の痛みであれば2~3日で落ち着きますが、それ以上続く痛みであれば肩関節自体やまわりの組織が傷んでいる可能性がありますので、早めに医療機関の受診をオススメします。

  • 執筆者

    菊池 隼人

  • 理学療法士として、整形外科に勤務する傍ら、執筆活動をしています。
    一般的な整形分野から、栄養指導、スポーツ競技毎の怪我の特性や、障害予防、 自宅でできる簡単なエクササイズの方法などの記事を書くのが得意です。
    仕事柄、介護部門との関連も多く、介護の方法を自分が指導することもあります。
    保有資格等:理学療法士、福祉住環境コーディネーター2級

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